ジオパークの取り組み
ジオパーク登録に向けて
ジオパークというのは、ユネスコが認定・登録する世界地質公園のことで、世界遺産よりも地域活性化を意識した内容。
で、日本国内では現在糸魚川がかなり先端を行っていると認識している。
糸魚川にはフォッサマグナがあり、これらを中心に据えた取り組みをされているとか。
8月1日に、島根大学で「山陰・島根ジオパーク学習会」が開催されたそうです。
その中で、隠岐の風待ち海道倶楽部が主体となって取り組んでいる「エコツーリズム」について報告したところ、先端を行っている糸魚川の方からも良い評価を得たとのことで、隠岐の中での気運を高めていくことが今後の課題となっている。
そもそも、地質を基盤にした観光・交流の拡大といっても、普通は「地質?何それ?美味しいの?」というレベルだと思う。
僕自身、そんなもんだし。
それくらい、観光資源として取り扱うには苦労する資源だと思う。
隠岐の貴重な資源〜トカゲ岩を例に
たとえば隠岐のトカゲ岩。
これは奇岩として有名なんだけど、実は形だけが貴重なのではなくて、その岩質がものすごく珍しいものなんだよね。
その岩質というのが「アノーソクレイス響岩質粗面斑岩」というもので、世界でも数ヶ所しか露出していない貴重なもの。
国内ではおそらく唯一?だと思われる。
だけど、これだけじゃどうすごいか分からないし、興味もってと言われてもちょっと困るかも。。。
なので、何とか分かりやすく、興味を持ってもらえるような伝え方、ガイドが必要なんだ。
隠岐でのエコツアーの取り組み
いま、隠岐で取り組んでいるエコツアーは徐々に評価を高めている。
あの屋久島よりもすごい、ということを言われるお客さんもいるらしい。
どうすごいか。
屋久島は高低差によって北方系の植生を沖縄にいながら見ることができるそうだけど、隠岐では高低差ではなく、同じ高さの中で北方系と南方系、大陸系など多様な植生を観察することができるのが特徴。
しかも、高い山の中ではなく、場合によっては海岸線沿いでみることだってできる!
たとえば、高山植物のオオイワカガミ。
これも、隠岐だと海岸線で見ることができるし、シロウマアサツキも海岸線で見ることできる。
僕は見たことがないんだけど、北方系のモミノキに、南方系のナゴランが着生しているケースもあるそうだ。
とにかく、こうしたデータ(植物に限らず、神社仏閣、伝統行事、民話から昆虫・動物まで)を整理してデータベース化し、それをガイドブックに活用したり、ケータイを使った高度な情報提供システムを構築したりして、できるだけ分かりやすい形で旅行者に伝えようとしているのが隠岐の取り組み。
こうしたことをおそらく風待ち海道の方が伝えられたんだと思う。
それが大変評価されたらしい。それを聞いてうれしくなった。あ、間違いじゃなかったんだ、と。