組織というもの・読書から

今週の水曜くらいから、ちょっとした決意をした。

それは、本を読みまくる、ということ。

もう少し具体的に目標をたてたので書き出すと、

3〜4日で1冊の本を読み終えることで毎月10冊前後の本を読んでいく。

これくらいの決意じゃないとやっぱ読まんわ。

ついつい、ゲームをしてしまう・・・。
ただし、週末(土日)はゲームを自分に許可するんだけどね。

『なぜ、賢い人が集まると愚かな組織ができるのか』を読んで

それで、第一弾として読んでるのが買って数年、一ページも読んでいなかった本『なぜ、賢い人が集まると愚かな組織ができるのか』(著者:カール・アルブレヒト)。

その中で、昨日読んだ部分が気になった。

・・・リーダーは「君たちもこうありたいはずだ」症候群に陥りやすい。経営陣やマネジャーは、「部下のやる気を引き出そう」と思い立つと、往々にして「自分ならこうありたい」というフィルターをとおして従業員を見てしまうのだ。部下に使命(ミッション)を理解してほしい、その達成に向けてひた走ってほしいと願うあまり、「こうありたい」という思いを押売りしようとするのだ。これは、自分自身のモチベーションをチームに無理強いする、間違った行いである。
(第7章 仕事への情熱 意味とモチベーション P.169)

この部分。これは、僕が尊敬し、信頼している人にも当てはまり、多分こういう傾向があるからなかなか仲間づくりがうまくいかないのかなぁと思っている。
何というか、価値観について自分の価値観を基準にされてるんだよな。
価値観があう仲間は良いけど、合わない場合は疎外感や自分は関係ない、と思わせてしまうよな。

多様な価値観があることに気付こう

バリバリ仕事で成果をあげることに幸せを感じる人もいれば、家庭内で主婦として切り盛りすることに幸せを感じる人もいる。
それは優劣ではない、ということに気付かない・・・。

こないだもそういう場面に出くわした。
若い女の子に、「将来、君はどうなりたい?」と聞いてその答えが「結婚して子どもがいて、猫がいる暮らしをしたい」だった。
質問した人にとっては、もはや「ぽかーん」状態。絶句。
ついで出てきた言葉が「一回しかない人生、それでいいの?」「何か成し遂げたいと思わないの?」というもの。
これ、僕は仕事ができる人間になりたいし、誰かの役に立ってると実感したいと思ってるから僕の価値観とは割りと合ってるんだけど、そうでない人、そんなこと考えたこともないよ!って人からしてみると、そうとうに「ウザい」質問・発言だと思うんだけど、どうだろう?

僕は横で聞いていて、「そういう幸せもあるよな」と思ったんだけど、どうも理解できないらしい。

まちづくりなどについて大きな力を発揮するのは確かに、こういう人たちなんだろうと思う。
地域を良くしたい、何とかしたいという思いが強いほどがんばるから。で、同質的な人たちが集まれば、そうとうに濃い取り組みが展開されるだろう。
でも、そういう人こそ多様な価値観を認めて、そういう部分にあまり興味を示さないような女の子でも「ちょっと一緒にやってみたいな」と思わせる仕掛けづくりが大事だと思う。
そうでないと、同質的な人たちが集まり濃い取り組みをして、それが対外的に大きな評価を得ても、周囲に広がらないとあまり効果がない。
周囲に広げるためには、多様な価値観を持っている人とのコミュニケーションを図る必要があり、そこで自分の価値観を押し付けることはやっぱり間違った行いなんだろうと思う。

自分がなぜこんなに多様な価値観に理解を示そうとして、曲がりなりにも実践できているかというと、よく理解していないけど、やっぱり大学で社会学を学んだことが影響しているような気はする。

対面的コミュニケーションによるモチベーション・知識の共有が重要

読んでいる感想としては、おしなべて「人間くささ」、「人と人とのつながり」、「フェイス・トゥ・フェイス」を重視している印象。
この辺は読んだことないけどドラッカーの影響も見て取れるんだろうと思う。
「システム」、「自動化」といった部分に傾きすぎて、つながりを失うとエントロピーが増える、といった内容で、読む前にこの本の内容をイメージしたものとはまったく異なっている。

それに、ドラッカーの本をやはり読むべきだな、と感じた。

ほとんどのビジネスリーダーが聞き逃したその警鐘とは、「知識労働からいかに成果を上げるかが、大きな課題として持ち上がってくるだろう。生産性をいかに測り、伸ばしていくかという課題である。」