天地人 直江状

天地人』、見られる時は見てるんだけど、いつまで経っても直江兼続が全知全能的な描き方されてるんだけど何故なんでしょうか。

と言うか、上杉家臣団バタバタし過ぎかなぁ。いくら時の権力者家康から問いただす手紙がきたとは言え、そういうことになるのは分かっていたはずなのに…。
「殿!殿!殿!」って…うーん。お前さんたち、家臣団の偉い人でしょうに、自分で考えようよ。

で、直江状を読んだ家康のあまりの小物っぷりに泣けてきた。
本田正信が言うように、上杉は誘いに乗ってきたわけだから喜びこそすれ、地団太踏んで悔しがるというのはちょっと違う気がするなぁ。

あと、三成いつのまに髪伸びたのでしょうか。

大谷吉継が出てきたのはいいけど、しかも俳優は好きな津田寛治なのに扱いが微妙すぎる…。

大河ファンや直江兼続ファンのようにいらいらしながら見てるわけじゃないけど、なんちゅうか、これでいいの?って思いますね、やっぱり。

これまでずーっと義だの何だのと奇麗事を言ってきた兼続が事ココに至って、徳川10万を背後から急襲すべし!と言い出す始末。いや、多分戦国の将ならそれが当然なんだろうけど、今までの方針はどこに行ったの?としか思えないヘッポコ兼続なんだよなぁ。
しかも、その結果は「義」によって追撃しないということになり、今度は兼続が三成との密約を反故にする形になって、お前様の「義」は?みたいな展開に。

まぁ、何というか。上杉家臣団をまとめる宰相としての格や清濁あっての家老のような気がするのですが、そんな雰囲気がないのが致命的か。
直江兼続がただの清廉潔白な人物ではなく、合理的に考えて無茶な要求には簡単に人を斬って終わらせるなど、冷酷なことも一方では簡単にできる、そんな人物であることはすぐに分かるのになぜそこを描かず清廉潔白で行こうとするのか…。
そんな人物像薄っぺらくて面白くないのにねぇ。