ミート・ザ・ペアレンツ2

日曜の夜に、またもやひかりTVで映画視聴。

『ミート・ザ・ペアレンツ2』です。(原題:Meet the Fockers)


この映画ははじめて見ましたが、なかなか面白かったです。

主演はコメディのエース、ベン・スティラー
脇にはロバート・デ・ニーロダスティン・ホフマンバーブラ・ストライサンドらが固めるなんとも豪華なキャストです。前作からの引き続きらしいんですが、オーウェン・ウィルソンも出演。

あらすじ

またまた最初は見てないんで導入部分はわかりませんが、婚約したグレッグとパムはパムの両親と甥のLJとともに、グレッグの両親に会いに行く。
パムの父親(デ・ニーロ)は元CIAの人間嘘発見器。相手の些細な表情の変化から相手の心理、嘘を見抜くオソロシイお父さん。
そんなお父さんに結婚を許してもらうためのハードルが、グレッグの両親そのもの。
この両親はデ・ニーロのような堅物とは違い、ヒッピーのような自由気まま、昼間っからセックスについて語り合うオープンな家庭。
しかし、グレッグはデ・ニーロに本当のことは言えず、父親は優秀な弁護士、母親はカウンセラーと偽り……。

キャスト

アメリカでコメディ部門最高の興収をあげただけのことはあります。
本当に、ナニも考えずただただ画面の中のおバカな展開を楽しむ映画。ほんとに楽しい映画です。

まず、ベン・スティラー。さすがのエースです。この人の表情はすごい!
実家に帰ったとたんに、自由すぎる父親のコントロールができず途方にくれる、実はセックス・カウンセラーの母親は少しは協力してもらえるが、それでも自由さに振り回される。
しかし、そんな時でも怒らず、「気持ちは受け取った」というセリフに説得力を持たせることができるのがこの役者さんなんでしょうね。
印象的なのは、デ・ニーロに自白剤を注射された後、フォッカー一族が集結しているバーで一大演説をぶちまけ、「フォッカー退場…」とぶっ倒れるシーン。


デ・ニーロは本当に良いね。
デ・ニーロでは『ヒート』、『アンタッチャブル』、『ザ・ファン』、『ケープ・フィアー』などが代表作かとは思いますが、実は『アナライズ・ミー』や『アナライズ・ユー』といったコメディでも、その演技力を遺憾なく発揮しています。
今回の『ミート・ザ・ペアレンツ』でも、自由すぎる専業主夫ダスティン、セックス・カウンセラーバーブラに戸惑い、悪い人ではないと思いながらもバカにし、傷つけ、自己反省するという良い演技を見せてくれる。
孫に自分の名前ジャックを冠するリトル・ジャック(LJ)と名づけるなど、家族(信頼の輪)を大事にする男。

ダスティン。わらかせてくれるwww芸達者だ。
初登場のシーンでは、一瞬誰かわかんなかった。カポエイラだのフットボールだのでデ・ニーロに対向するんだけど結局デ・ニーロの機嫌を損ねてばかりという父親役。
内輪のパーティではグレッグの童貞喪失ストーリーまでネタばらしするなど奔放すぎるだろ!って思うけど、愛すべき父親。
人間関係は愛とスキンシップで出来ている、そんな父親。

バーブラ。何と言うか、初登場時はピクリとも反応しなかったんだけど、ラストに近づくに従って、この人のフェロモンというか色気というかセクシャルな雰囲気がマッチしてくる。
スゲーなぁと単純に感心してしまいます。
パムが妊娠していることなど即座に見抜くが、グレッグから黙っていてほしいという願いはあっさり破り、おめでたいと大喜びする良いお母さん。

みどころ

コメディを基調としながら、その中に家族とは何か、信頼とはどういうものか、そんなことが散りばめてある良い映画です。
「信頼の輪」を守りたい、と言いつつ自分が一番他人を信頼していないデ・ニーロ。
相手のことは信頼しているが、気に入られたいがために悪気のない嘘をつきつづけるスティラー。
人間関係は愛とスキンシップで出来ているというスタンスのフォッカー家。
これらがどう絡み合い、どうほぐれていくのかうまく示されている。
そういう意味では『ミート・ザ・ペアレンツ』という邦題よりも、『Meet the Fockers』の原題の方が適しているとは思います。


日曜夜、翌日からまた仕事、というタイミングで見る分にはモッテコイの映画です。

なにげに、終盤に登場する警官役の人も好きだなー。
短い出演時間でけっこう強烈な印象を残してくれてます。