そうか。腑に落ちるんだ

先日、久しぶりに弥栄へ行ってきた。

農家民宿をされている方と久しぶりにお会いしたり、いつも元気な先生、仲間に会い、また刺激をもらって帰った。

何だろう。昔に帰る訳じゃないけど*1、自然を相手にして自然とともに生きるというような感覚かな。

里山で暮らすということのノウハウというか技術は、知れば知るほどに、もっと知りたい!と思えるし、その時は分からなくても、なんとなく腑に落ちる感覚を得られるんだよね。
そうか。そうだよ。里山というか、そこで暮らす人たちの言葉って何かいちいち腑に落ちてくるんだよ。

自分たちの暮らしは自分たちで何とかしようとしていて、一方では金を得るために商売をしかけていかなければならないという現実にも立ち向かっている。
自分たちを助けてくれ、と言ってるわけじゃなく、ただ今の農政が中山間地域をあまりにも無視しているように感じてるのかもしれない。

大規模化する農家しか支援しない、というのでは中山間地域における農家は農家としてやっていけないよ、と。
農業の効率化を考えるなら、今の農政は間違っていないかもしれない。

……うーん。表現が違うな。中山間地域の農家も効率化は常に考え、実践してきているんだから。
中山間地域の農家は効率的じゃない」なんて言うと怒られます。ていうか、怒られた。

なんて表現していいかわかんないけど、とにかく大規模集約農家を支援対象とするのなら、中山間地域はどうすんの?ということだろう。

中山間地域が生産する水稲はちょっと古いデータだと30%前後だったと思う。他にも野菜や果樹なんかも概ね30〜40%だったはず。
そうすると自給率の向上につながるの?と疑問に感じるし、腑に落ちないんだよな。

  • 地域マネージャーという職業

いま、島根県では県内5市町村をモデル地区として、「地域マネージャー」という人を採用して、担い手不足となっている地域の切り盛り役を任せてみよう、という事業を実施している。

ただ、事前の訓練というか研修などなく現場に出た地域マネージャーさんにとっては大変厳しいのかなぁという印象。
つまり、地域マネージャーが何を期待され、どういう考えの下で地域で活動すべきか、というそもそもの認識が共有されていない。
ぼんやりとした中で、地域ごとの地域マネージャーが育っていけば良いというのもあるけど、自分が何をしたら良いのか、何をすべきなのかが分からないというのはある意味、すごく厳しい状況だろうと思う。

しかも、事務作業なんかが出てきた日にはもう、現場を歩くよりも事務作業こなすのにいっぱいいっぱいになったりするんじゃ……。
本末転倒だよなぁ。

*1:本当の昔には帰れないだろう。農業も機械化されて実際に効率化が進んでいるのだから、今さら手刈りで稲刈りしようってのは無理な話