若きコンサルの悩み
もしかしたら、これまでに何度か書いたことかもしれないけど、書いておこうと思います。
と、思ってたらこっちでやっぱり書いてた(笑
地域振興系コンサルが抱えるもどかしさ
昨年の8月に書いてますね。
自分の仕事、コンサルタントという職業について。
この記事は、大学生など就職活動を控えている人たちにとって少しでも参考になればなーくらいの気持ちで書いてます。
ほとんどは自分の今の気持ちを書き留めておきたいというもの。
コンサルタントの分類
一言でコンサルと言ってもその中には様々な分野のコンサルタントがいます。
有名どころでは、戦略系と呼ばれるマッキンゼーやボストンコンサルティングなどがありますし、国内では日本総研や野村総研、三菱総研に富士通総研といった総合研究系があります。
その他にも、経営コンサルや建設コンサル、環境コンサルなど本当にありとあらゆる分野にコンサルタントという職業人がいます。
地域振興系コンサルタント
その中で、僕はどれに当たるのか、というと会社の業種としては建設コンサルに該当します。
建設コンサルとは、主として行政(国・都道府県・市町村)を発注者とする、道路や港湾、空港などの設計やその前段階での測量や土質調査・試験などを行う、という理解です。
会社自体はこの業種をコア事業として成立させています。
しかし、実態として僕自身は建設関係のノウハウはまったくありません。
では、僕は何なのか?
それが難しいのですね。
で、冒頭の過去記事からみると、当時僕は「地域振興系コンサル」と自分で名乗ってますね*1。
建設コンサル会社の中に、異質な人間が何人かいます。
それは、現在のように公共事業が急激に冷え込む以前に、今後はいわゆるハード設計だけではなく、ソフトの設計(例えば、地域運営の仕組みづくり、観光振興に関するソフト施策提案など)が求められる時代が来る、とうちの社長が考え、そういう部署を立ち上げたことから始まっています。
同業他社について
他のコンサルがどうなのかは知りませんが、僕個人は自分がコンサルをしながらも、他のコンサルを「アヤシイ…」という目で見てしまう。
一つは、自分のスタンスが地域と密着に結びつきを持って仕事を進めることを信条としているから、他のコンサルではそこまで「ムダ」な動きはできないだろう、と思うから。
もう一つは、「負けてられない」という思いが屈折してそう思わせるのかもしれない。
業務内容
泥くさい仕事
コンサルの説明ではよくある言葉だと思いますが、非常に泥くさい仕事です。
コンサルとは、常に裏方、事務方であって表舞台に立つことは基本ありません。僕はその方が性に合うので、その点は助かってます。
何が泥くさいと表現されているのかは、おそらく人それぞれなんだろうなと思います。
僕の場合は、上で書いたとおり地域との結びつきを重視しているので、地域の活動にできるだけ参加したり*2、一緒にお酒を飲んで吐いて、というある意味では仕事と明確に区別できないことまでやることが必要、ということだと認識しています。
これをブラックだと見る向きもあるでしょうが、そういう一面的な見方ではコンサルはできないんじゃないかなと感じます。
業務と提案書・企画書作成
通常は、何らかの業務発注があり、それに従事していますが時期的にどうしても空白の期間というものが発生します。
その間はだいたい提案書を作成したり、地域の人がしたいこと、考えていることを聞いて、その内容と合致する助成事業の情報なんかを探して、情報提供しています。
それを見て「お、コレ手あげるか」となれば事業の申請書を、これまた地域の人と相談しながら作成するというものです。
いま現在は、業務をしながら、そこから生まれる疑問、課題、不足点などを整理して提案書にまとめる作業を並行して行ってます。
業務の中でも、ああしたらいいのに、こうしたらいいのに、という思いは出てくるけど、予算の関係でできないこと、ステークホルダーが多すぎて期間中には調整できないものなどたくさん出てきます。
だから、今は提案書も同時並行的に進めている。
自分の意思をどこまで出すか
お客様と話しをしていて、意見が合わないことはままありますが、その時にどこまで自分の意思を貫くかというのは非常に難しい判断です。
最終的にはお客様の意向に合わせて動くわけですが、できる限り自分の考えは伝えるようにしています。
それでわかってくれてもわかってくれなくても、言うべきこと、自分が正しいと信じていることは言っておきたいから。
ただ、そうできるようになるには非常に時間がかかりました。相手からの信頼を得て、話しを聞いてやろうと思ってもらえるまでは人間関係づくりですからね。
それに、自分の考えにも自信が持てない時期が長く続きましたから。
学生時代にいろんな経験をして、自信を持って社会に出て行く、会社に入る人は最近本当に多いんじゃないかなと思います。
だけど、会社に入ったら一度はそういう自信は一度コナゴナに砕いてもらった方がいいだろうなと思います。
自分ひとりで何でもできるのではなく、実は見えないところでいろんな人が自分を支えてくれていた、ということに気づければ大きな一歩となるでしょう。