定住自立圏構想

昨日、今日と松江市くにびきメッセを会場に、「定住自立圏」全国市町村サミット2009in島根が開催されていました。

昨日は昼からサミットに参加し、小田切教授(明治大学)のコーディネイトによる地域づくり分科会を聞いてきました。

事例報告として、松江市長と高松市長がそれぞれ、定住自立圏構想の報告がありました。

その他、参加している全国の市町村長から質疑、意見等が出ていて面白い分科会でした。

特に、稚内市長の話はまさにそうだなぁという話がありました。

一方で、兵庫のどこだったかな?忘れたけど、兵庫県岡山県の県境を越えた定住自立圏構想を進めている市長さんは、ちょっと違うなーという話をされてました。

定住自立圏とは、複数市町村が連携し、広域的な地域づくりを進めるものと言えると思います。
その中では、広域的な地域の中核となる「中心市」があり、「周辺地域」があります。
しかし、この中心市と周辺地域は「対等」な連携により取り組むもの、とされているようです。*1

兵庫のどこかの市長さんはこの点について、不満があるようで、中心市である自分の町には周辺から通勤・通学で多く流入していることがあり、それが周辺地域と対等な関係というのは実態に合わない、というような話でした。

うーん。気持ちはわからないではないけど、都市側の理論だなーと感じました。

この感じ方、今気づいたけど、少し前にひろゆきが触れてたネット上での「実名−匿名」論争の両者の言い分と似ているような気がする。

実名派は、実名であることのメリットだけをアピールして、だから実名が良いんだ、というアプローチ。
匿名派は、実名であることのメリットは踏まえたうえで、だけど、実名であることで受ける不利益が大きいと思うから匿名なんだ、というアプローチ。
両者の違いは、相手方の立場に立った言及がなされているか、そうでないか、という違いです。

これが「都市−中山間地域」の間でもあるような気がします。
どちらかと言うと、都市側からの話としては、効率的・合理的に考えて、というアプローチなのに対して、中山間地域側では、効率的・合理的というのはわかると。わかるんだけど、だけど、自分たちはこういう風に考えているから中山間地域を守り、暮らしていきたいんだと。

ここでも、ちょっと極端かもしれませんが、相手の立場に立った形での言及の有無というのが違いのような気がします。

実名推進派は人の気持ちがわからない人が多い。 | ひろゆき

匿名派の人は、実名と匿名の両方を認めているので、実名の人に匿名で書けという意見は滅多にないのですね。

でも、実名派の人は、匿名で書くのをやめて、実名で書けという意見が多いです。

匿名派の人は、相手の意見も踏まえた上で判断してるわけですが、
実名派の人は、相手の意見に耳を傾けずに、自分の主張だけを
声高に叫ぶ人が多いように見えるわけです。

*1:定住自立圏構想の目的や枠組みを十分勉強していないので未確認ですが