口蹄疫について

種牛49頭「助命」認めず…農水副大臣

このタイトルだと「助命」を認めない農水副大臣が「イヤなヤツ!」という印象を与えてしまうんじゃないかと思うんだが・・・。

まず、この49頭は家畜伝染病予防法によって本来なら一緒に殺処分されなければならない、というのが前提にある。

ただ、今回の口蹄疫において宮崎県の畜産に対するダメージの大きさから、55頭いた種牛のうち、エース級の6頭は、県が超法規的措置として緊急避難をさせていた、ということで残りの49頭は既に殺処分されたはず、だったと。

で、この避難させていた種牛も感染が確認され、一頭が殺処分された、というところが現状。

スーパー種雄牛「忠富士」陽性・殺処分 悲しいことだがもう、「特例中の特例」は認めない方がいいかもしれない。 僕は真剣に、熊本あかうしの無事を案ずる。


要するに、事ここに至っては宮崎県の畜産を問題とするのではなく、隣県、九州、日本全体の畜産を種牛に対するリスクをどうマネージメントするか、ということなんだろう。

上のリンク先で書かれているように、黒毛和種を他地域から導入することで、宮崎県の畜産を復興させることは、大変な努力と長い年月は必要となるが、できる。

ただ、一つ心配なのは宮崎県の畜産農家もおそらくは高齢化が進んでいると思うのだけど、後継者・担い手が今回の口蹄疫による影響でいなくなってしまうのではないか、という点。


志の高い、若い畜産農家はおそらく、いや確実に宮崎県にもいるはず。
だけど、口蹄疫がここまで拡大してしまったことでその志も、経営基盤でもあり資本でもある牛がいなくなることで、後継の芽を摘むことになってしまったのではないかと。

今後必要になるのは、高齢農家への補償と合わせて、次世代農家の確保と育成につながる施策だと思います。